五平餅の思い出

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昨年前半のNHKの朝のドラマ「半分、青い。」は、私の故郷の近くでロケをしていることを知りました。

上京する前の設定におけるロケ地は、恵那市岩村町だとのこと。懐かしいです。私は岐阜県の中津川市という隣町の出身ですが、岩村は好きな町でした。高校生のころ、岩村城の研究をして、何度か行った思い出があります。「かんから餅」という餅菓子が有名です。

ちなみにですが、西郷隆盛など幕末の偉人たちに思想的影響を与えた儒者佐藤一斎は岩村の出身です。

このドラマの中で、五平餅というのが登場したことで、五平餅が旅行客に大人気だとのニュース記事を読みました。自分の郷土の名物が有名になって少し嬉しい気がします。故郷に帰省すると、家族に五平餅を食べさせるチャンスをいつも探します。田舎の素朴な味ですが、やはり自分の育った土地の名物を食べさせたいといつも思います。

子どもの頃は、母親が五平餅を作るのをよく手伝いました。お米を半分くらいつぶれるくらいつぶし、俵をつぶしたかたちで平たい串に刺したものをわらじ五平、団子状にして刺したものは普通に五平餅と呼びます。今はどちらも五平餅と言っていると思います。

それにタレを付けて焼きます。タレは、醤油、砂糖、みりん、味噌、すりごま、落花生や胡桃を砕いたものなどを入れて作ります。各家庭独自の配合でタレを作ると言っていいかと思います。もちろんお店などでは秘伝のタレがあると思います。

私が手伝うのは、大体ごまをすりタレを混ぜるところと、後はご飯をつぶすところです。

昔の話しですが、この五平餅を作るためにご飯をつぶすことを「半殺し」といったといいます。言葉悪いですね。また、蕎麦を打つことを手打ちと言いますが、ある旅人が見ず知らずの家に泊めてもらったところ、隣部屋で家主が「手打ちにするか半殺しにするか」と言っていたのを漏れ聞いて逃げ出したという本当かうそかわからない言い伝えがあります。子どものころよく聞かされました。

炭火で焼くと、タレが炭火に落ちて、香ばしい匂いが広がります。

懐かしいです。中央道の恵那峡サービスエリアなどでは気楽に五平餅を食べることができます。ゴールデンウィークにそちらに旅行される方はぜひ味わってください。

※このブログは昨年5月に執筆したものです。

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