今回も音楽の話になります。テーマは、ロックンロールの歴史とマクドナルド。ここでは、ロックンロールとマクドナルドが関係があったというのではなく、それらの時代背景について書いてみたいと思います。
みなさんは、アメリカの音楽における黄金時代はいつだと思われますか?私は、1950年代だと考えています。ざっとあげても、モダンジャズ、ロックンロール、アーバンブルース(シカゴを中心にしたエレクトリックなブルース)、モータウン、ドゥーアップなど、その後の音楽のベースとなるものが、この50年代に一挙に出てしました。このアメリカでの音楽の蓄積があって、60年代、ビートルズが出てきて音楽業界の流れが大きく変わっていきます。
50年代終わりのアメリカにおける象徴的な存在が、エルビス・プレスリーや分野は異なりますが映画俳優のジェームス・ディーンです。彼らは、ヤングジェネレーションを体現していました。それまで、「若者世代」は、認識されていませんでした。エルビスとジェームスは、存在として、若者世代を体現していきます。そして、それをイギリスのビートルズが受け継ぎ、「主張する若者」を体現するようになります。
さて、この若者世代に訴えるものが、他にも生み出されてきたのが、このアメリカの50年代です。まず、スポーツカーのマスタング。フォードは、スポーツカーという新しいコンセプトで若者世代に訴えます。
もう一つが、マクドナルドです。レイ・クロックが、ハンバーガーショップを展開し始めたのもこのころです。マクドナルド兄弟のハンバーガーショップを譲り受けて発展させ、世界展開して行くことになります。
50年代は、このように、後の若者世代のライフスタイルを決定づける要素が一斉に花開きました。そして、そのうねりの根幹で、ロックンロールとマクドナルド、音楽文化と食文化は密かに根っこで繋がっていたとみることができます。いわば新しいライフスタイルと言っていいでしょう。そしてその後、ともに発展して、世界に影響を与えていきます。