ビールについて考える

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私は、かなり前に、昼間はサラリーマン、夜は居酒屋の手伝いをした経験があります。あまりそういったことする人はいないですよね。

ランチに行っていた居酒屋のママさんから手伝いを頼まれ、ボランティアで手伝っていました。昔からそうなのですが、家庭教師をしたり、知的な作業をすることも嫌いではないのですが、軽い労働をするのは好きです。実際、大学時代、大学院時代も飲食店や歌手の楽器運びをしたりしていたので多少体を動かすのは性に合っています。手伝った居酒屋のママさんも私がそのあたり、得意であることを見抜いていたようです。

そのお店は、客層はよく、官公庁の人たち、大企業の管理職の方々などがきていました。お客さんが、私にビールを奢ってくれるので多少売上には貢献していたと思います。飲みきれず、ビールのボトルキープがたまっていました。

ところで、そのお店は、あるメーカーのビールを出していたのですが、お客さんの多くが、あのビールはないの?と競合の銘柄をよく指定してきました。意見の中でも多かったのは、お店で出していたビールは薄いと言う事でした。

ある時、ビールについての理想系とは何か考えていました。本場ドイツでは、ビールをいっぱい飲むので、むしろ薄いのではないか?あるいは、日本のビールは、麦芽とホップだけではなくお米も使っているので、そもそも比較できないのではないか、といろいろ仮説を考えてみました。

麦芽とホップから作るという点からすると、その当時は日本のビールで麦芽とホップだけで作っているのは限られたビールしかありませんでした。ビールを作っている会社の人に聞いたところ、日本のビールは米を使たりしているが、米を使うとコクが出るとのことでした。もちろん、これは日本や中国のビールでは通用する理屈で、ヨーロッパやアメリカのビールではお米などは使っていません。

さて、本来のビール、理想的なビールとは何か、袋小路にはまっていました。

そこで、考えていてもしょうがないので、ドイツに行って飲んでみようと思って夏休みを利用してドイツに行きました。ミュンヘンあたりに行けばよかったのですが、お金もあまりないので、ライン川周辺を旅しました。具体的はフランクフルト周辺を旅しただけなので、トータルな結論を導き出すにはいたらないですし、導き出すには母数が少なすぎます。

ただ、気づいたことは、ドイツ人もちびちびビールを飲むこともあること、ビールの味は様々、濃いのもあれば薄いのもあるということ。後にミュンヘンに行った時には、レーベンブロイの大きな工場のそばを通りかかりましたが、ビールの匂い、酵母の匂いがあたりに漂っていました。それぞれの好みで、さまざまなビールを楽しむ。ビール文化が根付いていることを感じました。生ビールとシュニッツェル(豚肉を延ばし平たくしたとんかつ)、山盛りのフライドポテトなかなかのものでした。

もっともオクトーバーフェスタのようなときには、飲みまくるということも聞いています。

現在では、ビールもバリュエーションが増え、味もいろいろなものが増えました。ベルギービールのヒューガルテンのような白濁したビールなども入手できますし、麦芽とホップで作ったものもぐんと増えました。ある意味、ドイツやベルギーのように味にもバリュエーションが増えたとみることもできます。もっとも、ベルギーなどは500以上のビールがあるといわれているので、そこまではいかないにしても、日本の酒類メーカーの研究熱心さはかなりすごいのではと思います。ビールだけでなく、ワインなども今ではすごいですし。

ビール離れと言われますが、日本のビールは種類が増え、個性あるビールが増えてきたのではないかと思います。地ビールなどもそうで、選択の余地が増えることは歓迎したいところです。

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