散歩の良い点、胃袋、頭脳、脚にとって

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以前、散歩の良い点については少し触れたかと思います。今日は、散歩の効能、利点について書いてみたいと思います。

池波正太郎さんの著書に、『散歩のとき何か食べたくなって』という本がありますが、散歩をしていて、お腹を空いて見つけたお店に入って、いいお店を見つけた!などと言えるのは、ワクワクする体験です。それに自分が足で見つけた情報なので、何より説得力があります。

池波さんが言うように、散歩はそぞろ歩きなので、目的を決めて歩くのとは少し違います。ただ、ひとは多少は脱線もするので、行く先を決めていてもそれはそれでよく、脱線の醍醐味もあります。あまり構えて、歩くぞ、ここからここまで踏破、と気張り過ぎないのがいいです。

やはり、自分の足で見つけたグルメ情報は、例えそこがガイドなどに載っていたにしても、自信を持って説明できます。そうしたことが重なると自然とグルメのデータベースが出来上がります。

当然歩いているので、適度にお腹も空きますし、食べたあとは良寛和尚が言うように散歩逍遥(しょうよう)すれば、消化にもいいでしょう。

私の場合は、お店の店構えを見るだけでワクワクすることがあり、大当たりだとやっぱ俺はすごいななどと勝手に思ってしまったりします。

やっぱり、胃袋にとっても散歩はいいです。

散歩は頭脳にとっても良いと思っています。以前こんなことがありました。

私がある学会で発表することになっていたのですが、そこでの説明資料に図式を入れようとアイデアを練っていたのですが、なかなか出てきていませんでした。

そんなとき、週末にいつものように、あてもなく散歩をしていましたが、何かが降りてきたように四苦八苦苦しんでいた図式のアイデアが一瞬でまとまりました。アイデアが閃いたのです。

そして学会での発表。ある有名大学の先生がこの図はいい、と言って褒めてくれました。

しばらくのちに、その先生に再会したところ、「あなたのアイデアを採用させてもらいました」と言って、雑誌か何かの抜き刷りのようなものをくれました。

なんとそれは、イギリスで出版する本の抜き刷りでした。その先生は、私のアイデアを採用してくれ、学会発表での資料と言うことで私の名前で出典まで入れてくれていました。

歩いていると、余分な力が頭から抜け、アイデアが出てくるのかもしれません。ただ、その前にかなりインプットしていたと言うことを言い添えておく必要があります。

アイデアがでる場面を表した格言として、昔から、馬上、厠上(しじょう)、枕上(ちんじょう)というのがあります。おそらく、リラックスして、頭から余分な考えと力が抜けたときに閃きがあるのだと思います。

散歩は、これに直接当たりませんが、馬上における頭脳の作用に近いか、と思います。

そういえば、勝海舟も、日頃から歩いていろいろ見ておくと、いざとなったとき役に立つ、と述べていたことを思い出しました。

勝海舟の場合は幕末から明治にかけての江戸の鎮撫(ちんぶ)において散歩で培った地理感が役立ったようです。

私もだいぶん東京を歩いたので、大げさですが、目をつぶっても散歩のシュミレーションができますし、土地の起伏も大体頭に入っています。今は名古屋に住んでいるので、名古屋探索したいですね。

そして、何より、脚力つけるのは体にいいとも思います。老いは足から来るので、散歩は脚力維持にいいです。

ということで、散歩は、一石三鳥以上の効果があると思います。

冒頭の写真は、昨日の夕食シンプルサラダ。今日の夕食は焼肉です。

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