振り返ってみると、私は今までチベット、チベット文化が好きで、チベット人が住むところに行ったり、チベット料理を食べに行ったりしていました。最近は、あまり意識に上ってなかったです。
私は、大学に入るときに、遊牧民の歴史を研究、専攻したかったのですが、大学に入って実際の専攻を決める前に、中国古代思想を読んで、すっかり魅了され、中国思想史をテーマにして論文を書くことにしました。
ただ、チベット文化、チベット仏教には惹かれ続け、本を読んだりしていました。
中国を旅行するようになって、初めてチベット文化に触れましたが、最初の中国旅行でチベットにラサに行くつもりが、同行の友人が喘息の発作が起こして諦めました。もし行っていたら、友人はどうなっていたことか。そのため、ラサの人たちから馬鹿にされるような中心から外れた地域のチベット人の村を訪れていました。
話しは料理の話しになります。
私が大学、大学院の生活を送っていたころには、チベット料理を標榜するところは、中野あたりにしかなかったです。その後、高輪にレッサムフィリリという店が草分け的な存在としてオープンしたと記憶しています。
レッサムフィリリの料理は、本場のチベット料理より洗練されていると思いますが、雰囲気を味わうには良かったです。チベット餃子のモモなど美味しかったです。そして、北インド・チベット料理を標榜したことでも草分けかもしれません。今では、北インド料理と当たり前のようにセットになっているくらいになりました。
チベットの食べ物で、私が印象に残っているのは、青海省の青海湖という湖のほとりのチベット人の家で出してもらったツァンパという麦こがしのような食べ物とお茶でした。チベットは土地が荒涼としているので、そうした素朴な料理が中心のようです。ヤク牛のミルクを入れたお茶は他では味わうことができないものかと思います。