うなぎのかぶとについて

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最近は、うなぎが高くてなってしまいなかなか手がでません。わたしは、うなぎが好きですがやはり以前より鰻を食べる回数は減っていると思います。中華料理でも、鰻魚(マンユィ)といって料理がありますが、やはり日本のうなぎは水準高いのではと思います。中国の場合、背開きだの原開きだのはないので、ぶつ切りだったと思います。

築地の場外市場に七百円台でうな丼が食べられるお店があり、東京の江東区に住んでいるときはときどき行きました。やはりうな丼はいいです。子供の頃に親戚に食べさせてもらったうな重が思い出されます。名古屋だったのですが、ご飯の中にもう一段うなぎの層があり、贅沢なものでした。

大人になってからは、蒲焼きや白焼きだけでなく、うなぎの内臓が好きになりました。肝は、肝吸いに入ったものもいいですが、焼いたものも美味しいですね。あと、私が好きなのは、かぶと。ようは頭です。

うなぎのかぶとは、頭そのものを皮をはいだようなもので、見た目はちょっとグロテスクかもしれません。

この二つは、つまりは、肝とかぶとは少しほろ苦いですが、タレとあいまってたまらない風味を出してくれます。日本酒などをやりながら、つまみがこれだったらたまりません。アユの腸もそうですが、少し苦いのがいいですね。

そもそも、江戸時代の最初のころはうなぎの食べ方は、上述した中国のようにぶつ切りにして食べていたようです。野田の醤油が開発され、江戸前の味が確立していくにともない、うなぎは開いて食べられるようになりました。江戸時代の初期は、醤油は上方から持ち込まれていました。

ちなみに、蕎麦なども野田の醤油のおかげで発展します。蕎麦がきのような形が、細切り蕎麦となっていきます。

以前ブログに書いた檀一雄が太宰治とうなぎを食べに行き、太宰がかぶとを食べていたところ、かぶとに釣り針が入っていてそれを見た檀が、これが人生の余得というものだといって笑ったそうです。

うなぎの肝やかぶとは、古き良き時代からの日本の味かもしれません。市販のうなぎは、電気やガスで調理されたものが多いと思いますが、フライパンにのせ、少しの水を入れ蒸し焼きのようにすると少し柔らかくなります。山椒をかけて食べたらたまらないです。山椒で臭みのやわらぎます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください